お金のお話

日常生活ではタブーになりがちなお金の話を、堂々とむしろ積極的に語るブログです。

2015年の資産運用の反省

昨年2015年の資産運用に関する記事を書きました。2016年を迎えるにあたり振り返ってみたいと思います。我ながら全体的に的をついていたかと思ってます。

 

■ 日本株は上昇すると思うけど、リスクに見合わないからやめとく

日本株についてはポジティブな印象をもってます(高値は日経平均20,000超えするかも)。理由は、①日銀やGPIFなどの買いが今年も強そうなこと、②日銀の追加緩和がもう一発ありそうなこと、③米国の景気に期待がもてること、④PERベースをみても特別な割高感はないことです。

でも、僕は日本株を買い増すことはしない予定です。なぜなら、僕は①②の官製相場はやりすぎだと思っていることと、③の米国景気については直接、米株を買えばいいと思っているからです。GPIFも日銀も、いくらなんでも日本株を持ちすぎです。相場に一旦調整が入った時に、彼らはもうポジション調整ができないほど日本株を持っています。ですので、なんかのタイミングで下がるときはかなり大きく下げる事になると思います。

日本株は上昇しましたし、ほかの市場と比べてボラティリティも高かったですね。 官製相場というのも多くの識者が指摘しているとおりですし、悪くない予想だったかなと思ってます。ただ予想よりも上昇率が高かったというのが正直なところです。2015年は日本株や中国株をロングしてた人が一番パフォーマンスが高かったんじゃないでしょうか。

 

■ 為替はドル>円>ユーロという感じになると思う。

多くの人が予想しているとおり、米国の利上げ期待からドルへの資金流入は今年も大きいと思っています。FRBは今年の半ばにおそらく利上げをしますが、日銀もECBも次の一手は追加緩和になるはずです(ドル円125円をこえる円安もあると思う)。

また、景気についてもアメリカは順調に回復していますが、日本はまだ予断を許さない状況です。また、ヨーロッパについては欧州危機が再燃しかねない状況ともいわれています。

今年もドルのポジションを大きめに取っておこうと思います。心配なのは日銀が現実路線に入ってインフレターゲットをあきらめたり、なんらかの危機があり円売りの巻き戻しがありうることです。その場合には、押し目で買い増すか、逃げるかはその時の状況で判断しようとお思います。

もともと為替についてこのような予想をしていた人も多かったと思います。とても素直な結果になりましたね。予想外だったのは、日銀の緩和姿勢が後退したところです。さすがに、ここまで緩和していると追加緩和には躊躇しちゃうでしょうし、安倍政権もこれ以上の過度な円安は望んでいないという背景があったんだと思います。

 

■ 米株はポジティブ。押し目があれば、買い増したい。

おそらくここ数年の世界経済は、米国頼みになると思います。FRBの利上げが混乱を招くリスクはありますが、今までの感じだとイエレンさんは相当に気を使って慎重に利上げをしていってくれると期待できます。また、利上げとは、取りも直さず、景気が好調がゆえにでてくる金融政策です。ここは素直に買っていいのではと思ってます。

ただ、昨年のようにうまくいくかはそれほど期待できません。ダウも過去最高値を更新していますし、PERも割安とはいえないからです。今年は押し目で買いつつインカムゲインをエンジョイするという控えめなスタンスで挑もうと思います。住宅市場や雇用情勢に異変がおきないかを注視していきたいと思います。

米株は年間では下落しました。。とくに僕はポートフォリオのなかにIBMとXOMがあったのが痛かったです。ちなみに、これらはバフェットも持っていて彼のパフォーマンスも2015年はあまり良くなかったんだと思います。まあ、これは仕方ないとしましょう。

 

■ 米国の利上げ、逆オイルショック地政学的リスクはどうなるか

今知る限り、大きなテーマになりそうなリスクは上にあげた3つだと思います。米国の利上げは、ドル高と世界的な株安を招く可能性が高いと思います。ここは素直にドルを買って、リスクを減らしつつ押し目で米株を買いに行く予定です。米株を買うのは上述のとおり、利上げをするだけ米景気がいいと判断できるからです。

オイルショックによる原油安は、それが普通に長引けば、基本的に世界景気に対してポジティブだと考えてます。ロシアなどの原油産出国については相当いたいですが、消費国にとっては交易条件を改善させ、消費を押し上げられると思ってます。オイルはリスクが高く、手を出したくありませんが、一バレル40ドルくらいになったら考えます。

地政学リスクについてはなんともいえません。ただ、ロシアに関してはアメリカの金融機関のエクスポージャはほとんどないとききます。問題は欧州です。依然として域内に問題を抱えながら、外部要因でリスクをかかえるのはたまったものではありません。僕がユーロをもちたくない理由でもあります。

こちらも、我ながら適切なポイントを挙げられたと思ってます。ただ逆オイルショックについては想像以上のインパクトがありました。資産運用うんぬんよりも、もっと大きなインパクトを世界に与えるのではないかと思わされました。アメリカがエネルギー輸出となれば、当然ながら中東政策に影響します。また、資源国はその優位性が失われるので、中東や新興国国益に関わる大きな影響を受けるからです。これについては引き続き注視していく必要があると思います。

 

このように2015年の年初にあげたポイントはわりとうまいことあたっていたと思います。反省点としては、新興国株やREITについてなんの予想もしてこなかったこと(なぜだろう?)と、自分のポートフォリオ自体はそれほどいいリターンだったとは言えなかったことです。

自分のポートフォリオのリターンが良くなかったのは、日本株のポジションを小さくしすぎたこと、米株の個別株の選定が下手くそだったこと、日本の債券下落(金利上昇)のポジションをもっていたこと、思い切ったポジションの変更ができなかったこと、だったと思います。