お金のお話

日常生活ではタブーになりがちなお金の話を、堂々とむしろ積極的に語るブログです。

2016年も日本株は上がるかもしれないがノータッチで。

今回も、2016年の資産運用について。日本株はちょっとだけ上がるというのが僕の中でのメインシナリオです。ボラティリティが大きくなる場面もあるでしょうけど、その場合はGPIFなり日銀なりが買いにかかるとおもいますので。僕は円高を予想しているので、それが株価を下押しする可能性はありますが、それを考慮しても株の上昇は見込めるんではないかと思います。

 

ip-a.hatenablog.com

 

僕はポートフォリオの中で少しだけ日本株をもっています。でも、買い増すことは今年もしないと思います。理由は官製相場すぎてフェアーな市場ではないことと、長期的に日本経済に対して非常に悲観的だからです。東京オリンピックの前にもクラッシュするのではないかとビクビクしています。今日はなぜ日本経済に対して悲観的かを説明したいと思います。

 

ご存知のとおり、日本の人口は減少しています。そして激しく高齢化してます。当然ながらGDPは下がります。ひとりあたりの生産性をあげればいい、という人がいますが、そんなことが簡単にできるなら、高齢化社会になる前からパッパと上げて経済をもりあげてほしいものです。もちろん生産性をあげればGDPもあがる可能性もありますし、その努力はすべきだと思いますが、机上の空論と現実の社会は違います。若者が多い1000人の村と、老人ばかりの500人の村があったら前者の経済規模が高いに決まってますね。

http://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je07/img/07f21010.gif

(参考:年次経済財政報告

 

ところが国の借金はガンガン増えてます。これは人口の高齢化により社会保障費が増えていってるからです。

www.mof.go.jp

 

なぜ今まで、クラッシュしなかったかというと、日本は経常黒字国で借金を全て国内で調達できたからです。日本の銀行(僕らの預金)や保険会社(僕らの保険)や年金(僕らの将来の年金の原資)が買い支えていたのです。理論的にはお金を貸し続けられる経済主体がある限り、どんなに借金が増えても破綻することはありません。だからこそ、主要国最悪の財政状態であってもギリシャみたいな感じにならなかったんです。

 

でも、これってずっと続けられることなんでしょうか。それは不可能です。前述のとおり日本は人口減少と高齢化により、経常黒字が縮小して、長期的には赤字になる可能性が高いからです。今までは貿易で稼ぎ、お金を対外資産でためて、その配当が増えているという状態でしたが、その逆転現象がきます。高齢化すれば、銀行・保険などの資産を取り崩すようになりますよね。そうすれば今のように国債を買い支えることはできません。日本も海外から調達しなければならなくなるかもしれないのです。そうなれば、日本の国債は今のように簡単に消化できなくなるでしょう。

 

そうなるまえに財政を健全にしなければなりません。経済を拡大させ税収を増やす事です。でも、これは難しいと言わざるをえません。前述のとおり人口減少と高齢化という厳しい環境にあるので。

 

では、どうなるかというと日本は、デフォルトする、大増税をする、資産インフレになる、のいずれかに直面する可能性が高そうです。対外負債のない日本がわざわざ債務不履行になってIMFの傘下に入る屈辱を選択するのは現実的に考えづらいので、大増税か資産インフレのいずれかが起こると思います。大増税は消費税を20%以上引き上げるようなレベルが必要なので政治的にとても時間がかかります。ですので、実際には資産インフレが起こるのではないかと考えます。

 

リーマンショックではアメリカが危機になり、ギリシャショックでは欧州が危機になりました。次に大きなショックは中国ではなく日本でおこるのではないかと思ってます。ですので、僕は日本株の保有を最小限にし、円の保有も小さくし、債券売りのポジションを持ち続けています。まあ、それで昨年は儲けられなかったんですけどね。

 

(免責事項:この記事は投資の奨励や情報提供を目的としていません。したがって、情報の正確性は全く保証しませんので、この記事を参考にした投資に関するいかなる損失も責任は負いかねます。投資はあくまで自己責任でお願いいたします。)