お金のお話

日常生活ではタブーになりがちなお金の話を、堂々とむしろ積極的に語るブログです。

2016年のFXは円高を予想します。

年初なので、また今年の投資戦略について考えてみたいと思います。まずは為替からです。結論から言うと為替は円>ドル>ユーロを予想します(まさか今年のしょっぱなでこんなに動くとは思わなかったので、後出しじゃんけんくさくなってしまい若干心苦しいです。)。理由は3つあります。

 

一つ目は、これまで積み上がったドルのポジションを手じまう動きがでると見るからです。実際に過去のアメリカの利上げ局面では円高になる傾向があります。

markethack.net

金利差があるんだから、もっとドルを買うだろう」という意見もありますが、実際に利上げが始まる前からドルは買われ続けているので、すでに利上げは織り込み済みで米ドルは既に高すぎるといえるかもしれません。下のグラフをみるとたしかに金利差は為替と相関がありそうですが、今の為替水準は利上げを織り込みすぎてフェアバリューよりもかなりドル高(円安)になっているようにも見えますよね。

http://blog-imgs-78-origin.fc2.com/i/n/v/investoronline/243_effective_rate_02.png

(参考:実質実効為替レート これ以上の円安ありそうにない [ 小黒とらのパーソナルファイナンスと悠々自適な生き方 ]

 

 

二つ目は、購買力平価でみるとかなりの円安水準達しているからです。これ以上の円安はオーバーシュートか、日本のインフレを想定しないと正当化できないと思います。海外なんか行くと日本円の弱さを実感できますよね。

 

http://www.iima.or.jp/research/PPP/images/img_gra01_research_gaibu.png

(参考:主要通貨購買力平価(PPP)|公益財団法人 国際通貨研究所

 

三つ目は、経常収支の黒字が拡大しているからです。貿易赤字も縮小して、むしろ貿易黒字になる感じですね。海外で儲けたお金を円に変える実需の円買いで、これまでの円安傾向には止めがかかるかもしれません。

 

https://www.mof.go.jp/international_policy/reference/balance_of_payments/preliminary/bpgaiyou2015hfy2.gif

(参考:平成27年度上期中 国際収支状況(速報)の概要 : 財務省

 

以上から、年末にはドル円は115円程度になるのではと踏んでいます。

 

ただし、黒田バズーカには注意が必要です。彼の言動からインフレをターゲットの2%にもっていくという覚悟は当初より薄れているような気がします。まあ、さすがにここまで思い切った緩和をすればさらなる追加緩和には躊躇してしまう気持ちもわかりますし、過度の円安を望まない政府からの後ろ盾は期待できないのも確かでしょう。

ただ、そうなった場合、消費者物価2%の目標をさんざん先送りしてますので、市場から見放され急激な円高になるかもしれません。デフレに逆戻りというわけにはいきませんから、その場合には追加緩和をしてくるんじゃないかと思います(逆に言うと円高にならなければ追加緩和はしない可能性が高いと見てます)。そうしたら、当然ながらどっかーんと円安に動くとおもいますので、ある程度の円高水準に達したらバズーカを注意しないといけないと思います。

 

ついでになっちゃいますがユーロはもっと弱くなるんじゃないかと思います。単純に経済のファンダメンタルからです。追加緩和をして、1ドル=1ユーロのパリティを試すことにもなるかもしれませんね。

 

(免責事項:この記事は投資の奨励や情報提供を目的としていません。したがって、情報の正確性は全く保証しませんので、この記事を参考にした投資に関するいかなる損失も責任は負いかねます。投資はあくまで自己責任でお願いいたします。)