お金のお話

日常生活ではタブーになりがちなお金の話を、堂々とむしろ積極的に語るブログです。

RSUとか持ち株会とかによる海外口座の株式売却益を確定申告する

RSU(Restricted Stok Units)とか持ち株会でもらった自社株の利益は、自分で確定申告しなければいけません。これは結構面倒な作業です。面倒な作業でもちゃんとやらなくては立派な脱税行為になるので困ったものですよね。

RSUはそれをもらった時点では税金はかからないけど、それがVestされたら(売却する権利を得たら)、その時のじかによって給与所得として確定申告しなければいけません。

ip-a.hatenablog.com

 

たとえば、2011年にボーナスとしてRSUをもらって、2012年にVestされて、2013年に売却したとします。確定申告する必要があるのは2012年と2013年になりますね。

2011年 RSU付与:
自社株100; 株価100ドル; ドル円100円; 時価相当額:100x100x100 = 1,000,000円
2012年 Vest:
自社株100; 株価150ドル; ドル円110円; 時価相当額:100x150x110 = 1,650,000円
2013年 売却:
自社株100; 株価200ドル; ドル円120円; 時価相当額:100x200x120 = 2,400,000円
2013年 円転:
ドル20,000; ドル円150円; 時価相当額:3,000,000円

2011年にRSUを付与された時点では確定申告の必要はありません。ですが2012年でVestされた時点で確定申告が必要になります。これは、Vestされた時点での時価で評価する必要があります。したがって、上のケースでは165万円を給与収入として自分で確定申告しなければなりません。

次に2013年で売却したときに益があれば、それも確定申告する必要があります。その時の時価が240万円だったとすると、取得価額165万円からの差75万円(240万円-165万円)を株式譲渡益として確定申告します。めんどくさいですよね。

売却したままだとドルのままなので実際には240万円があるわけでなく20,000ドルが口座にあるわけです。それを円転するときに益がでているとそれも確定申告する必要があります。上のケースですと60万円(300万円-240万円)ってことになります。これは雑所得で計算する必要があるみたいです。

同様な計算を持ち株会でえた株の売却益でもしなければなりません。多くの場合、持ち株会には会社からの奨励金が加えられます。これは立派な収入なので、その分の税金は会社から天引きされているはずです。

取得価格は拠出した金額と奨励金と再投資配当を加えたものだそうです。この売却益は計算をするのもめんどうですよね。売却した後の円転に関しては上にあげた例と同様だそうです。

(免責:実際の申告は税理士等にご相談ください。この記事を参考にしたことによるいかなる損害についても責任を負いかねます。) 

マイナス金利は、近代国家経済成長の最終局面なのかもしれない

日銀が当座預金の一部にマイナス金利を適応して大きなニュースになりました。2016年3月4日現在では長期金利もマイナスに沈んでます。先日の10年国債の入札でも利回りがマイナスで決まりましたね。

 

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(参考:日本国債・金利、利回り一覧 | 金利/債券情報 - Bloomberg

 

ほとんどの人が、これは一時的な現象だと思っているのではないでしょうか。まあ、それがメインシナリオなのかもしれませんが、マイナス金利というのは国が衰退するうえでの必然的な結果なのかもしれません。

 

近代国家の経済成長とは、以下のようなプロセスを踏むのではないでしょうか。

 

1.成長スタート:

人口増加とともに経済が発展する。株は上がり、財政は黒字化。インフラがバンバンできて、都市化が進む。成長率と同じように金利は高め。人間でいうと10ー20歳くらい。今のインド。1960年くらいの日本。

2.成長期:

都市化にともない出産率が低下する。その結果、成長スピードが低下。金利は依然として高め。人間でいうと20ー30歳くらい。1980年くらいの日本。

3.停滞期:

生産人口が低下し始める。株はピークから下がり始めるが、それを一時的な不景気だと思い込み財政政策や金融緩和。緩和により金利は低下。人間でいうと30ー35歳くらい。体力の衰えを認めたくないのでドラッグで元気になる。1990年くらいの日本。今の中国。

4.バブル期:

資産価格が上昇する。停滞期から復活したかに思われる。経済成長するがそのわりに金利は低く抑えられる。人間でいうと30-40歳くらい。緩和ドラッグでハイになってる状態。2000年代のアメリカ。1990年くらいの日本。

5.バブル崩壊期:

バブルが崩壊する。さらなる財政拡大と金融緩和で経済を下支えする。事実上の財政ファイナンスで財政赤字中央銀行のバランスシートは膨れ上がる。金利はゼロ。人間でいうと40-50歳くらい。ドラッグの後遺症に苦しむ。今のアメリカ。ちょっと前の日本。

6.衰退期:

人口が減少し始め潜在成長率がマイナスになる。人口増加も経済成長も期待できないが、金利もマイナスになり財政はマイナス金利によって改善さえる。人間でいうと50歳以上。本格的な老化の始まり。今の日本、ヨーロッパ。

 

金利がプラスの時代は脅迫概念のように経済成長を求めていましたが、マイナス成長になればそうではなくなります。預金も含めて、全ての資産の価格は下がります。でも、それでいいのかもしれません。預金や貨幣の価値はりんごが腐るように小さくなればいいのかもしれません。人口が減り経済活動や貨幣経済が小さくなれば、地球環境はその美しさを取り戻すのではないでしょうか。

想像もしなかった急激な相場の下落からやや小康状態を取り戻している。安心してください。2番底を見に行きますよ。

先週の大幅な下落をして、多くの人が大やけどを負ったと思います。もちろん、僕もそうです。参りましたね。ほんとに。

 

今週、小康状態を取り戻してホッとしている投資家も多いと思います。前の水準なんて贅沢は言わない。せめて、もう少しリスクを落とせる水準まで回復してほしい。っていう心境の人が多いと思います。

 

でも、そう上手くは行かないような気がします。その水準に戻ったところで、油断したり、水準にもどるちょうど手前でまた下落したりするものです。

 

ウォール街には「マーケットは、最大限の人々を巻き込んで、最も行ってもらっては困る方向へ行く習性がある」という格言が存在します。
いまは、まさしく「皆が行って欲しくない方向」へ相場が突っ走り始めているわけです。
その場合、投資家は(はやく昔に戻って、「原状復帰」してください)とお星様におねがいします。

 

さすが、広瀬氏ですね。コメントに経験に裏打ちされた味わい深さがありますね。

 

markethack.net

 

僕は今少し相場が戻るのを期待しつつ、ゆっくりと来る二番底に備えようと思います。たまたま、この記事を見たあなた!二番底に来た時には一緒に笑いましょう!

 

(免責事項:この記事は投資の奨励や情報提供を目的としていません。したがって、情報の正確性は全く保証しませんので、この記事を参考にした投資に関するいかなる損失も責任は負いかねます。投資はあくまで自己責任でお願いいたします。)

マイナス金利が実施される日は2月16日・・69年前に預金封鎖があった日も2月16日。

先月の決定会合で日銀はマイナス金利を発表しましたが、実は即日実施されているわけではありません。やったことのないオペレーションですので、そんなに早く実施できないのはあたりまえですね。で、いつ実施されるかといと2月16日になります。

 

2月16日といえば、69年前に預金封鎖を実施した日です。え、まさか、もしかすると、マイナス金利実施と同時に預金封鎖でもするのか?((((( ;゚Д゚)))))ガクガウブルブルと恐れている人もいるようですね。

www.nikkan-gendai.com

 

そういえば、昨年はNHK預金封鎖についての特集があったので話題になりました。そのときに書いたように、僕は全然心配してないです。こういう話題が好きな人は多いですが、ふつうに損得をかんがえれば、そんな事やるわけないですからね。

ip-a.hatenablog.com

 

世界中の株が暴落、為替はドル安へ。円安時代の終わりと新たな危機の始まりか?

恐ろしいことになりました。。今、ドル円は112円70銭ほどで推移してます。マイナス金利の黒田バズーカで121円を超えてから、2週間もしないうちに8円以上円高になりました。えらいことです。。

 

僕は年初から円高を予想していました。が、当然こんなことになるとは思ってもいませんでした。まさに想定外です。

ip-a.hatenablog.com

 

ドルが売られている原因はFRB議長のイエレン議長が議会証言で利上げペースの減速を示唆したからです。これをきっかけに、あらゆる通貨に対してドルが売られています。

www.bloomberg.co.jp

 

まあ、それはさすがに仕方ないでしょう。いかんせん、マーケットにはいいニュースがありません。一番こわいのは、欧州の金融機関が信用危機になることです。ドイツ銀行クラスの大手銀行が万が一破綻なんかしたら、世界金融危機は避けられないと思います。

ip-a.hatenablog.com

 

中国経済の減速は、たしかに大きなインパクトではるものの、アメリカ経済をゆるがすほどのものではありません。まず、アメリカはGDPに対する輸出率は数パーセントしかなく、中国向けはその一部にすぎないからです。また、中国の銀行は先進国の金融機関と違いグローバルマーケットで大規模な取引をしていません。したがって、中国の金融危機が世界中に波及するとは考えられないからです。

 

それに比べると欧州の金融危機は洒落になりません。アメリカにも日本にも当然波及するでしょう。おそろしや。。

 

マイナス金利の政策で株が売られたという分析をしている人もいるようですが、僕はその議論には懐疑的です。たしかに、銀行の収益を圧迫するので引き締め効果になる、というのはストーリとしては正しそうですが、それだけでこんなインパクトにはならないと思います。

ip-a.hatenablog.com

 

また、マイナス金利の本当の効果はまだ現れていません。金融市場は先回りして、いろんなものを織り込もうとするから、早とちりして間違った方向に行くことが多々ありあます。たとえば、ある会社がすばらしい商品を発売したというニュースがあると、それがちゃんと売れて利益が出ているかどうかが分かる前に、株は先取りして高くなりますよね。

マイナス金利によるあらゆる変化に、実際の現金保有者がどうリアクションするかは、まだわかりません。

 

それはそれとして、今後の市場はどうなるのでしょうか。いくつかシナリオを考えてみました。

 

1. しばらくボラティリティは高まるけど、結局恐れているような危機は起こりそうもなく、そのうち悪くない経済指標とかがでてきて、リスク資産は買い戻される。

 

2. 当局がなんらかの市場介入し、マーケットは落ち着きを取り戻す(とくに日本は夏に参議院選挙があるので、このまま放置するわけには行かない。日銀はバズーカやったから次は政府?為替介入?)。

 

3. 欧州の金融機関の信用リスクが高まり、中国経済のバブル崩壊や原油産出国のリスクとあいまって、あらたな金融危機へ突入する。

 

3のシナリオは嫌ですね。そうなったらまた長い円高時代に突入してしまうかもしれません。。

 

(免責事項:この記事は投資の奨励や情報提供を目的としていません。したがって、情報の正確性は全く保証しませんので、この記事を参考にした投資に関するいかなる損失も責任は負いかねます。投資はあくまで自己責任でお願いいたします。)

ドイツ銀ショック!リーマンのときのパリバショックを彷彿され市場はパニックに!

いやあ、今日はすごいマーケットでしたね。日経平均は918円安、長期金利は一時-0.035%まで沈みました。為替も黒田バズーカかでドル円121円越えが、一週間も経たないうちに114円前半まで下がりました。市場は投げ売りやらロスカットやらで大変だったんでしょうね。僕も資産もかなりの損失を出しました。。

 

headlines.yahoo.co.jp

 

大きな原因は前日でたドイツ銀行のニュースです。これによって欧州の銀行株は軒並み大幅下落しました。欧州危機は最近ニュースにこそなりませんが、過去の話ではないんです。ちょっとした相場の下落なら大したことはないんですよ、「ファンダメンタルが健全」である限り。でも、相場の下落が銀行などのバランスシートを悪化させて金融危機を起こすのはヤバいんですね。ファンダメンタルの急激な悪化を引き起こしますから。

 

www.bloomberg.co.jp

 

これは、2007年8月におこったパリバショックを彷彿させますね。そこからリスク資産は、あらゆるニュースに煽られて、あれよあれよいうまに大幅下落し、約一年後にリーマンが破綻します。

www.ifinance.ne.jp

 

このニュースも重要ですね。大型のシェール企業が、経営危機となればエネルギー関連のクレジット商品はいっそうひどくなりそうです。それがまた、資金調達を難しくさえるから、さらに苦しくなる。そうなると、その債権をもっている銀行もまた苦しくなる。。

www.bloomberg.co.jp

 

さて、ここからどうなるのでしょう?リーマンショックのような、大きな金融危機のはじまりでしょうか。それとも、絶好の仕込みどきなんでしょうか。正直言って僕はわかりません。損切りせずに様子をみようと思います。でも、怖いですよ。JPMorganも1月に出したレポートで売りだって言ってましたもんね。

 

www.marketwatch.com

 

僕が怖がるときというのは、大抵反転するポイントだったりするので、ここは男の買いに行くべきなのかもしれません。まあ、ぐっちーポストとマーケットハックは毎日見て、なにかあったときの判断に遅れないようと思います。

 

guccipost.co.jp

 

markethack.net

 

(免責事項:この記事は投資の奨励や情報提供を目的としていません。したがって、情報の正確性は全く保証しませんので、この記事を参考にした投資に関するいかなる損失も責任は負いかねます。投資はあくまで自己責任でお願いいたします。)

 

取引がされてないないものの本当の値段はわからない。

なんでもかんでも価格がつくような議論をたまに見かけます。たとえば、骨董品や離島や城なんかです。○○億円相当、とかいいますけど、それって参考にしかなりません。価格とは取引が十分に成立していなければ、成り立たないものなのです。

 

たとえば、ドルの価格はいくらでしょうか?これは簡単ですね。だれしもが、アクセスできる外国為替市場 がありますから、現在いくらで取引されているのかわかります。ですので、いくらで買えば、またはいくらで売ることができれば、確実に儲かるということがわかります。

 

あるいはコンビニにおいてある商品なんかもそうですね。普段取引されている値段と比較すると高いとか安いとかがわかります。直感的に、安い!とおもえるものの多くは得てして、自分が普段接している、あるいはアクセス可能な取引価格を参照できるケースなのです。

 

では、あまり取引されていない離島とか秘境の土地とかだったらどうでしょう。ほとんどの人が相場観を持っていないと思います。ほとんど取引されていませんから当然です。誰かが値付けしたり、それを買ったりするのは、過去との整合性とか、他の似たような条件の商品やサービスを参考にしているに過ぎないので、本当の価格ではありません。

 

ですので、ふだん取引されていないようなもので、価格が直感的にわからないようなものはぼったくられる可能性も、値切ることができる可能性もあります。逆に言うと、取引が乏しく本当の値段がわからないものこそボロ儲けのチャンスがあるのです。独占がもうかるのは、それが原因の一つです。